雑木林 その他の昆虫


ハラビロカマキリと外来種ムネアカハラビロカマキリ
ハラビロカマキリは、主に樹上で生活するカマキリです。
写真の成虫はたまたま地面を歩いて威嚇しているポーズです。
最近、良く似た外来種ムネアカハラビロカマキリが日本に侵入して、川崎でも見られるようになりました。
ムネアカハラビロカマキリが入ると在来のハラビロカマキリが消えてしまうことが報告されています。
全体の形状は、ハラビロカマキリが極端に太いのに比べて、ムネアカハラビロカマキリの方が少しスマートな感じがしますが、次の点が見分けのポイントになります。
@ハラビロカマキリの胸部には数本の明瞭な縞模様がありますが、ムネアカハラビロカマキリの胸部はほぼ一様に赤くなっています。
Aハラビロカマキリの腕(前脚基部の節)には大きな黄色の突起がありますが、ムネアカハラビロカマキリでは数は多いのですが非常に小さい突起になります。
卵は、ハラビロカマキリでは樹木や建造物の壁などに産むのが普通ですが、ムネアカハラビロカマキリの卵鞘は枝にぶら下がるようについています。

(左)ハラビロカマキリ、(右)ムネアカハラビロカマキリ

ハラビロカマキリ卵鞘(ヤブムラサキの枝に産みつけてある)、(中)ハラビロカマキリ、(右)ムネアカハラビロカマキリの卵鞘


ガガンボモドキ
シリアゲムシの仲間で、里山林に生息します。
梅雨の頃、写真のように前脚で葉にぶら下がる奇抜な姿を見ることができます。
雄が雌に餌を与える、婚姻贈呈という興味深い行動をする昆虫として知られています。


トゲアリ
多摩丘陵では比較的普通に見られます。
女王がクロオオアリやムネアカオオアリの巣に侵入し、相手の女王を殺して巣を乗っ取る、社会寄生を行う昆虫として知られています。
写真は働きアリで、いかつい赤いとげがありますが、毒はありません。
【RD】国の絶滅危惧II類


ベッコウハナアブ
里山林に生息し、成虫はスズメバチ類の巣に侵入して産卵、孵った幼虫は巣の中の糞や蜂の幼虫の死骸などを食することが知られています。
成虫はウツギなどの雑木林に生える潅木の白い花を好んで訪れ、蜜をなめます。




雑木林で出会える蛾

チャバネフユエダシャク
成虫は初冬、主に市内北部の雑木林などに出現します。
雌は翅が退化して飛ぶことができず、暗くなってから樹木や垣根などの工作物に登り、フェロモンを出して雄を待ちます。
写真は交尾中のつがいで、特徴的なまだら模様のある雌(上)と、褐色の翅を持った雄(下)です。
市内にはこのほか10種以上のフユシャクが生息しており、初冬から早春まで、時季を変えて異なる種が出現します。
口器が退化し、幼虫時代に蓄えた栄養だけで生きている種類が多く、外敵が少ないとはいえ、あえて厳しい季節に生活の場を選んでいる、不思議な生き物です。


コシロシタバ
夏の雑木林の樹液に集まる蛾で、幼虫はクヌギの葉を食べます。
幹に止まっているときは普通後翅を隠し、保護色で目立ちません。
この種類は写真のような白い紋がありますが、後翅に鮮やかな色模様を持つ、シタバガ(学名でカトカラ)の仲間です。


フシキキシタバ
写真のように、前翅が保護色、後翅が鮮やかな黄色模様の蛾で、幼虫はクヌギの葉を食べ、成虫は樹液にやってきます。
多くのシタバガの仲間より早い季節、梅雨期前半に現れ、真夏にはいなくなります。かつては山梨などの山間部でないと見られない昆虫でしたが、最近は東京周辺の平地丘陵に見られるようになりました。多くの昆虫で南方系種の北上が昨今みられますが、逆に山地性の種類が平地に進出している、注目すべき異例です。


キノカワガ
コブガ科キノカワガ亜科
前翅の長さが約2cmの中型の蛾です。サクラなどの太い幹のくぼみに昼間止まっていますが、名前の通り樹皮の模様に溶け込んでとても見つかり難いです。
さらに翅の模様や色合いに変異が多く、その翅の色合いに合わせた樹皮を選んでいるのには驚ろかされます。
カキ類の葉を食べ育ち成虫越冬です。


ホタルガ
成虫は梅雨期と初秋の年2回出現し、昼間飛びます。
幼虫の食草はヒサカキ・ハマヒサカキです。


アゲハモドキ
アゲハ類にそっくりの翅を持つ蛾。
6月と8月に出現し、昼間飛びますが、夜間の灯りにも来ます。
幼虫の食草はミズキ・クマノミズキです。

戻る