多摩丘陵の雑木林

ロ)雑木林の高木



クヌギ
雑木林の主木で、果実は2年で熟して大型のどんぐりができます。
夏緑樹の林内では日隠のため後継木が育ちません。
更新目的での伐採後は萌芽の発生がよく、1年で2m以上伸びる再生力の強い木です。
幸区以北の各地に自生しています。
雑木林には50年以上も前に伐採後に出た萌芽が生長した株立ち木もみられます。


エゴノキ
樹林中で黒っぽい幹が特徴の高木です。
春遅く梢に白い花を下向きにつけます。
林内で落花を見ると晩春を感じます。
伐採後の萌芽発生もよく再生力のある落葉樹です。
幸区以北で自生樹がみられます。


イヌシデ
幹の色が灰白色で縦の模様がある落葉樹です。
早春に紐状の雄花が垂れ下がり、雌花は目立ちません。
種子を多産し、日照が良いと若木も育ちます。
中原区以北に自生が記録されています。
樹林内の株立ち木は萌芽再生の跡を示しています。


ホオノキ
灰色の直立する幹が特徴の高木で樹高は15?にもなります。
長さが50p余りにもなる大型の葉は香りがあり幹の先に輪状に着くのが特徴です。
枝先に1輪だけ咲く大型の白花は晩春の丘陵で目をひきます。
麻生・多摩の2区に自生があります。


ヤマザクラ
市内には自生のサクラ類が7種あり、ヤマザクラは最も普通で花期に雑木林で目立ちます。
果実もよく実り、野鳥の餌となって分布を広げ、実生から成木に育っています。
伐採後の萌芽発生もよく再生力の強い木で、市内7区すべてに自生樹がみられます。


ウワミズザクラ
落葉高木です。やや湿った場所を好みます。
白い小さな花が集まってブラシ状に咲きます。
花穂の下に葉がつくのが特徴です。
多摩丘陵雑木林の中に多く見られるサクラの仲間です。


ミズキ
落葉高木です。
樹液が多く枝や幹を切ると切り口から水が滴り落ちます。
年ごとに車輪上に枝を伸ばし、棚状になった上に5月頃白い花を密につけます。
雑木林の中で多く見られる種で、川崎区以外6区の雑木林で確認できます。


アオハダ
宮前区以北の樹林内に生える数少ない落葉高木です。
樹皮の内側が緑色をしていて樹名となりました。
株立ちで成長はゆるやかです。
葉を食用やお茶にしたといいます。
関東の山地と摩丘陵のつながりを示す樹木です。


アワブキ
多摩以北の丘陵樹林内に生育している山地性の落葉高木です。
葉脈のはっきりした葉は長さが30pくらいになり、特定昆虫の食草として有名です。
5月に枝先にうす緑の集合花が咲きます。
枝を燃やすと泡が出るので木の名がつきました。


ムクノキ
高さ 20 mにもなる落葉高木で全区にみられます。
葉の表面ががさつき、木工のやすりに利用されます。
実の大きさは8mmでやや甘く野鳥の好餌です。
市内で16種の野鳥の採食記録があります。


ヤドリギ
常緑低木でケヤキなど落葉樹の上に寄生する常緑の低木で高さは70pほどです。
葉や幹は緑色で水分戸養分は宿主から吸収する半寄生植物です。
中原区以北で冬に高木上に球形をしたヤドリギがみられます。


ネムノキ
落葉高木で葉は羽根状に2回分かれます。
林縁などで春やや遅く葉がでる南方系の樹木です。
夕方や降雨時に葉が閉じます。
このような睡眠運動をする木は珍しく市内全区でよく生育します。


ユズリハ
常緑の高木で高さ10mにもなります。
濃い緑の葉で赤い葉柄が特徴です。
公園などに植栽され、正月飾りに使われます。
実が黒く熟すと野鳥が散布し、中原区や宮前区で親木の近くに実生が多く、林内にも高木が育ちます。


イイギリ
西南日本に多い落葉高木で市内の人里近くでみられます。
5月に花が咲き、秋雌の木に赤く色づいた実の房が垂れ下がります。
野鳥が種子を散布します。


エンコウカエデ
落葉高木で雑木林内で15m以上に生長します。
葉は5つに浅く裂けるが、幼樹では深く裂けます。
麻生区の神社に20mの大木があります。


ハリギリ
落葉高木で高さが20mにもなります。
大形の葉と枝の棘が特徴で樹名となりました。
市の林内に自生があり、若木もよく育ちます。


シロダモ
常緑高木市の北部に自生がみられます。
葉の裏が白い雌雄異株の木です。
秋に枝先に前年の赤い実と今年の花が同時にみられます。
市内の林内や林縁で自生します。


モチノキ
常緑高木で自生は北部の樹林内にあり、人家にも植えられています。
秋に雌の木に1pほどの赤い実がびっしりとつきます。

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